家族が私のお誕生日にi Pod をプレゼントしてくれました。イーグ
ルス、レッド・ ツェッペリンなど若いころに聞いていたロックの曲がよ
りどりみどりで、一曲99セントとい う安さにひかれて、あっというま
に20曲ほどの「私のFavorite 特集」を作りまし た。当時大ヒット
したロックも今では「クラッシック・ロック」というカテゴリーにされ て、
トシを感じながらも夢中でクリームやプロコル・ハルムなどのナンバ
ーを買い込みま した。 私がいわゆる「洋楽」を聴くようになったき
っかけは、中学時代にアメリカのアイドル グループのオズモンズの
大ファンになったことで、同時にビートルズ、そしてディープ・ パー
プルなどのロックも聴き始めました。中一のときにビートルズの
「Let It Be」が 出て、発音はレット、イット、ビー のはずなのに、
何度曲を聴いても「レリビー」にし か聞こえず、「何で?!」と頭を
抱えたことを覚えています。また解説書によると 「ありのままに」
という意味らしいのですがLet と It とBe を別々に辞書で調べて
も、まったく意味がわからず、 「英語はなんと不可解なものなのだ
ろう」と悩みました。 それでも友人たちと 「将来オズモンズの誰か
と結婚するんなら、英語ができな困るが ね」 と名古屋弁丸出しの
会話をしながら、洋書屋でTiger Beat などのアイドル雑誌を 買
って辞書を片手に必死に読もうとがんばりました。 歌詞も調べま
したが、 Wanna やGonna がたくさん出てきて中一の英語力の
限界をはるかに超えていました。それでも 「結婚しないかんから」
と友達と励ましあいながらがんばっているうちに、 ふと気が付く と
友人達も私もいつの間にか英語が得意な中学生になっていまし
た。 アイドルグループとは別に、 ロックも大好きでした。中、高と
いわゆるお嬢さん学校で型にはめられた生活をしていたせいか、
ロックを聴くと開放されたような気分になったからです。 当時の
ロックは反抗的なティーンエージャーの気分を代弁してくれていた
からかもしれません。そんな経験をしたので、 大人になって親に
なっても子供がロックを聞いた り、 ロックバンドを作っても反対し
ないで暖かく受け入れてあげよう、 話のわかる母親になろう、と
いう思いを持ち続けていました。 ところが息子は学校の音楽の
クラスがきっか けでクラッシックを弾くようになり、 高校時代には
ロックバンドどころか木管楽器のクインテットを組んで、 毎年コン
クールの時期にはハイドンやモーツァルトの美しい木管五重奏
がうちの中に響きわたりました。 さらに皮肉なことに娘もアメリ
カのロックは聴かず、日本のジャニーズの大ファンとなり、彼ら
のことをもっと知りたいと、日本のアイドル雑誌を買って、日本語
の辞典と首っ 引きで必死に読んでいました。 おかげで6歳から
途切れて非常にあやしかった日本語も、 SATで満点が取れる
レベルまでになり、高価な日本の雑誌も 「日本語のお勉強」と称
して 堂々と買っていました。蛙の子は蛙、 とはよく言ったもので
考えてみれば2代にわたって輸入雑誌業界に多額の貢献をして
しまったことになります。息子のほうもロックの好きなお母さん
では、ロックで反抗できないのでクラッシックになってしまったの
かもしれませ ん。
Sakiko Adachi |
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2007年05月 |
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